Into the home 故郷へ 2

ホテルはどこもいっぱいだ。
京都タワー

ここはベローチェ
旧友に電話。
なに?
いま。
京都市内に
いる!
なんたるラッキー^^
南丹市の友人宅に一泊。
なに、おまえ?
自分探し?
まあ、そんなもん。
いや、あえていわせてもらうが、
そこはいわなくてもいいのだが、
これがほんとのじぶんさがしだ。


翌日早朝。
もやのなかを1時間半かけて京都に。



伊勢田ー、伊勢田でございます。
小学校卒業まで住んだ町伊勢田。
ここで彼女は捨てられていた。
冷たい川にうつぶせに。



パチンコ屋でおとうさんを待っていた。
おとうさん、勝ってるのかな?
なかなかでてこないな。
おなかすいた。
ん?
チョコレートくれるの?
手をつないでおじさんどこいくんだろ?
どんどん暗いところにいく。
気づいたら手をつないだわたしとおじさんは
立て看板になっていた。
このふたりをみませんでしたか?って

もう入り口だ〔小岩井農場
  (いつものとおりだ)
混んだ野ばらやあけびのやぶ
〔もの売りきのことりお断り申し候〕
  (いつものとおりだ じき医院もある)
小岩井農場宮沢賢治

伊勢田小学校。
卒業年度ごとに卒業制作を記念として残していく。
トーテムポール、石版、木版。


僕は何をつくったのか。
おそらくつくらなかったのだろう。


元気な伊勢田小学校校歌。

アップテンポなポップソングだ。
このご機嫌なソングが僕はお気に入りで何度も口ずさんだ。
いまでも歌える校歌はこれだけ。


僕の給食のライバルだったニコニコ学級の奥田くん。
教室の名前は変わっていた。


園といえるのか岩石園。

石がおいてあるだけのしろものだが、
そのただ無造作に置かれただけの大きな石。
美とかそんなものとは無関係に雑草ものびてかれてそのまんま
石ずきの僕のこころをくすぐりつづけた。


小学校の正門から帰らずに裏口へ。




彼女はわざとおいてきた書道道具をもって
僕を追いかけてきた。
ともだちといっしょの僕には
彼女が僕を呼ぶ声は聞こえないことになっている。
彼女が呼んでいる僕の名前は、
いつしか不浄なものに変わっていた。
「うんこー、うんこー、うんこたれー、
よしむらけんじゅのうんこたれー」