グラマン投入の妙

昨夜の日本シリーズ第1戦。
緊迫した投手戦であった。
野球に詳しい人であれば、おや?と思った瞬間があったと思う。
それが9回から抑えのグラマンを投入したところだ。


グラマンはひざを怪我して本調子ではなく、
本拠地優勝がかかった一戦ではフェルナンデスにホームランを打たれ、
クライマックスシリーズでもいいところがなかった。
昨日2−1の状況、しかも涌井は8回までどん詰まりのラミレスのタイムリー1本。
こりゃ誰が見ても涌井続投というところ。


日本テレビの江川と山本浩二はここぞとばかりに
グラマン投入なら巨人逆転の可能性広がるだとか、
巨人ベンチは内心もりあがってますねとか言っている。
(喝っ!喝っ!だこのやろー!!)
ダルビッシュはそのようなお熱い読売おかかえの解説者を尻目に
冷静に涌井の心情を慮るような発言をしていた。


この時点での僕の心境はといえば、
涌井続投だろー!!グラマン投入してんじゃねー!というわけではなかった。
グラマンで安心だあとも思っていなかった。
ただここでのグラマン投入はおかしいという決まりきったような言い方を大いに疑問に感じていたのは間違いない。


ここでナベキューの頭の中を何通りか分析をしてもらいたかった。
1.涌井続投 勝ち
2.涌井続投 負け
3.グラマン投入 勝ち
4.グラマン投入 負け
この4つの選択肢があり、結果は3になったわけなのだが、
どれにも転ぶ可能性はあったのである。


1の場合、涌井は満足感と大きな自信を得るだろう。
西武としては1勝を得る。
巨人は涌井にはやられたなという印象をもつだろうが、
涌井以外ならなんとかなるかもしれない。
また涌井を追い詰めたら次はいけるかもしれないとも思うだろう。


2の場合、涌井を続投させてしまったというベンチの思いが残る。
涌井は次に登板しても最後にやられたというイメージをもつだろう。
巨人としてはエースを攻略し逆転したということで勢いがつく。


3の場合、グラマンが接戦で抑えに成功したことで自信がつく。
涌井には不足感が残り、次こそは完投したいという新たなモチベーションが生まれる。
巨人は涌井にはやられたという印象しか残らない。


4の場合、グラマンは失敗したということでシリーズは使えないことがはっきりする。
涌井はかえられたことで不満は残るが、
巨人には涌井は打てないというイメージが残る。
負けたこともベンチのミスということで片付けられる。


このような4つの選択肢を分析した上での
グラマン投入の決断だったのではないだろうか?
ナベキューにグラマン投入に対する迷いのそぶりはなかった。
そして勝ったのである。
1勝以上に大きな1勝である。
今日は帆足、西武ドームでの1戦目は石井一久だろう。
4戦目は岸、5戦目に西口か。
このシリーズ、4勝1敗で西武とみた!


NHKで大野豊はいい解説をしていたとmixiでは書かれていたが、
実際グラマン投入に関してはどういった見方をしていたのでしょうか?
ご存知の方はご一報を。