草花鑑賞会 草はあれども花はなし

10/6林芙美子記念館http://www.regasu-shinjuku.or.jp/shinjuku-rekihaku/public_html/fumiko.htmlの草花鑑賞会にいってきた。
そこに集った老々男女(若いはいない)はみんなそろいもそろって草花や樹木にかなり詳しい方たちなのだろう。
セミナーかと思うほど、活発に草花について質問をされていた。


「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」
有名な林芙美子の歌だが、この時期まさに花の命が短いと実感するがごとく
ほとんどの花はさいておらずかろうじて、雨で濡れた花びらの重さに耐えかねてへたりこんだイヌサフランと枯れはじめた白彼岸花が一輪、あいにくの雨もあり萩の花も重さで草の陰に隠れてしまっていた。


雨だし草花もないし、こりゃせっかくこられたのにかわいそうだと思っていただいたのか、
特別に芙美子の家の中にあげていただき、調度品などの説明をうけた。


家の中からみる雨でぬれた庭の景色は格別であった。
これは雨であって得をとったのかもしれない。
庭の左なかほどに立っているブナの樹は東京では珍しいらしく、新宿でも2本ほどしかないとのこと。
ブナは枝ぶりがいいものがなかなかないらしく、芙美子邸のブナの枝ぶりは格別だと説明ボランティアの方がおっしゃっていた。


歩いていても、これは何の花だ、何の樹だと思うことが多く、
それを知ればまた道を歩く楽しみも少しばかり増すだろうと考えて参加してみたのだが、
芙美子邸にある草花は住宅街をいろどる草花とは少しばかり違ったようなものと思われ、
大いに参考にはならなそうである。
またしばらくは歩きながらこれはなんだあれはなんだと思い煩う日がつづきそうだ。

写真は芙美子が大切にしていたというざくろの樹。
貧しかったときを忘れないように、幼少時に自宅の庭にあったざくろを植えたらしい。