ヴィルヘルム・ハンマースホイ展 静寂の豊穣

国立西洋美術館に行ってきた。
先延ばししていてつい行きそびれてしまうこともある。
日経でみたときから行こうと思っていたので開催から2日目でいけて幸運だった。

「静かなる詩情」と副題がつけられているが、
彼の詩情がそこにあふれているのはもちろんだが、
人物の感情を排除し、色彩を抑え、無機物があるべき姿とは数ミリの異形で描かれる画面。
その画面の静寂が想像力を心地よくそろりそろりと刺激するのだ。


槇嶋のボヌールというフランス料理店。
オープンリールのデッキ、白く波打った皿にもられた球状のチーズケーキ、歩くたびにこつこつとなる白木の床。


大学の寮でみたかわいさとみ主演・宇宙企画のAV『ぼくの太陽』
泉鏡花
アンゲロプロスの映画、なんだったかは忘れたが夫婦喧嘩のシーン。声はきこえるがひたすら部屋のドアのあかりを映していた。


他人の部屋をのぞき見る喜び、鍵穴とも表されていたが、
それだけではない。
日常にある想像のスウィッチをハンマースホイは白壁に埋め込んでいる。
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