『思考の整理学』飛行機は必要なものがないと飛べない

kenjuman2008-07-27

『思考の整理学』という題名を文字通りに受け取ると、思考を整理するいろんな方法が書いているのかなということになるのだが、
ここに書かれてあることは思考を整理した先に何があるのかということだ。

グライダー
不幸な逆説
朝飯前
醗酵
寝させる
カクテル
エディターシップ
触媒
アナロジー
セレンディピティ
情報の“メタ”化
スクラップ
カード・ノート
つんどく法
手帖とノート
メタ・ノート
整理
忘却のさまざま
時の試錬
すてる
とにかく書いてみる
テーマと題名
ホメテヤラネバ
しゃべる
談笑の間
垣根を越えて
三上・三中
知恵
ことわざの世界
第一次的表現
既知・未知
拡散と収斂
コンピューター

「人の力を借りないと飛べないグライダーではなく、飛行機人間になりなさい」
一文にまとめるとこの本の主旨はこうなる。

多く読み、多く書き、多く工夫をし推敲をする。とにかく書き、声に出し、話してみる。最後までやる。思いついたことは吹聴せずに内圧を高める。
芸術とはより価値のあるものに服従し、自己犠牲と個性の消滅が必要なものだ。
自分に残った言葉を書き連ねてみた。


飛行機はエンジンも翼もガソリンも必要だ。何度も飛ぶ練習をする必要もある。そして何よりも飛べると信じないと飛べるものも飛べやしない。
巷のガソリンの価格はこの数年度驚くほど値上がりしたが、『思考の整理学』の飛行機のガソリンはいともたやすく手に入るようになった。
このことを知ったらもう飛ぶしかない。