「やりとげる力」とレジスタンスという悪魔

kenjuman2008-06-22

ヒトラーにとって白いキャンバスに絵を描くよりも、第二次世界大戦を始めるほうが簡単だった”
この事実がまさに「やりとげる力」の困難さを端的に現してるのではないだろうか。

それが一番自分にとってやりたいことであればあるほど、レジスタンスという悪魔がそれをやらないように囁きかける。
レジスタンスは言い訳であり、仲間からの誘いである。
レジスタンスは注目されたがる態度や、現状維持、序列を求める自我という意識となってあらわれる。

「やりとげる力」の中でレジスタンスという言葉で表現される「やりとげる力」をくじく力。
それは悪魔のように擬人的に表現されている。
悪魔が現れたことを感じたら逆に進めばいい。レジスタンスの囁きと逆のことをすればいいのだ。

サマセット・モームは毎朝9時に必ずインスピレーションが神の啓示として降りかかってきたという。
プロフェッショナルという意識、そのことに対する愛、神もしくは超越的なものに対する感謝、これこそがレジスタンスに勝つ方法なのだとこの本は言っている。

この本の最大の功績は敵を擬人化できたことだ。
敵がわかれば、戦うことはわけないはずである。