『破戒』

金曜日のモーニングでラピュタ阿佐ヶ谷で『破戒』を見てきました。皆さんご存知の通り、島崎藤村原作、部落出身の教師・瀬川丑松が父親から部落出身であることを決して明かしてはいけないといわれた戒めを破るという話。

久しぶりに映画をみて、堪えきれず滂沱の涙と鼻水を流してしまったのだが、今回の木下恵介監督の『破戒』は良かった。
見たのが金曜日で、翌日でもう終わりだったので皆に薦める機会がなかったのだが、今週は同じ木下監督で『破れ太鼓』をやっているのでこれも早めに見に行ってみようかと思っている。
で、『破れ太鼓』も良かったら皆に薦めようかと思っています。

少し前に劣等感についての日記を書きましたが、人間にとっての劣等感やコンプレックスや孤独感というものはそれを昇華することができれば、自分にとっての力になりうるものなのだと思う。

例えば、滝から落ちる水の落差が大きければ大きいほどその勢いが強いように、電圧差が大きければ底に流れる電流が大きいように、その負の要素は大きく力になることもある。

だから、今そういう負の要素に悩んでいる人がいるとしたら、仕事ができないとか、女にもてないとか、世間にとって後ろめたいとかそういうことで悩んでいる人がいるとしたら、それは決してそんなことがもう負でしかないなんて思わないで、きっといつかプラスになる、プラスにしてやる、そういう今の負の感情だったり経験なんだと思って、血肉にして生きていってほしいなと思う。

もちろん、何でそうなのかって考える必要はあるんだけど