木を見て森を見ず

ふむふむと思えることばがあったので抜粋して載せます。
「木を見て森を見ず」
ついしてしまうようなことです。

そうすることは楽だから、人間はついつい他者を決めつけてしまうものである。

しかし、何かがその人から出てきたからといって、決してイコールではない。

歩いていてたまたまひろった果物が、それを生み出した
背後の生態系と等置されるものではないように、ひとりの人間という大密林を、そこから飛び出した産物で判断することなどできない。
 
夜、森の前に立つと、暗闇から様々なものの気配が聞こえてくる。人に向き合うということはつまりはそのような深い傾聴を伴うことであろう。<茂木健一郎 クオリア日記から>

自分が木しか見なかったこともあるだろうし、もちろん自分が木しか見られないで判断されてきたことの方が多い。

人と人がたまたま知り合ったりすることなどは、人が死ぬまでに数えるほどでしかない。
木だけを見て、森を見ないのはあまりに勿体無い。