もてない男たちの話

昨日はゲルゲと一緒にチーズフォンデュを食べた後、そのまま高円寺に戻って、高柳と共通の知り合いの友人4人とビッグエコーで朝の4時半までカラオケ。終わったころにはもう朝は白み始めていた。

僕の同期の寮生で、以前2回くらい書いたことがある久住ってやつと飲んでたんだけど、そいつが爆音でカラオケをかけてるからほとんど曲と曲の合間しか話できない。
曲の合間で話が盛り上がってきたかなと思っても、曲がかかるとあまりに爆音なので暗黙の了解で話をやめる。

そいつがほんと面白いやつで、何が面白いって、そいつは次の日新潟に帰郷するわけでそのついでに今回は東京に寄っただけ、その新潟に帰る理由が昔好きだった女の子から電話がかかってきて、それでもう、ウキウキしちゃっているのが傍から見ててもありありとわかる。僕はいままでこいつくらい女の子のことになるとウキウキしたり、楽しそうにしたりしているやつを見たことがない。そのさまがまだ何もないのにもう舞い上がっているわけで、半分目なんか潤んでしまってる。だからこっちまでその幸せそうな気分が(ほんとは相手がどういうつもりで電話したのかも定かではない)うつってくる感じがする。
これは昔からそうだった。おかまを女の子と勘違いしてナンパしてきたときもそうだったし。はじめてそいつがおんなのことつきあったときもそう。メロメロって言葉がぴったり。

で、そいつと曲と曲の合間に話してたんだけど、僕とそいつがもうムチャクチャもてない、もてなかった。全くといってもいいくらいもてない。自分らでいうのもなんだけど、そんなに見た目も悪くないとも思うし、ギャグもきれてるし、頭もいい。しかも二人ともものすごく女の子が好きだし、すごく女の子を大事にすると思うし。でもまったく相手にされていない。でバンドなんかも始めたんだけど、それでももてない。
なんでこんなやつが、ってやつばっかりもててる。ベースばっかりもててる。もう悔しくてしょうがない、世の中間違ってる、なんかおかしくないか?
やっぱりおれたち純粋すぎるのかなあ。もう二人でオナニーばっかりしてた。

で、いま思うとまず二人とも女の子と付き合った経験がほとんどなかったので、女の子と付き合うっていうと最初から肩に力が入ってたし、気合も入りすぎ。あとフェミニストなのもまずかったのかもしれないな。今なら少しはそういうのもわからなくもない。

そいつとはもう足のひっぱりあいで、相手がふられたら、よかった、あいつに先を越されなかったと隠さずによろこんだ。相手がふられたらニコニコしながら酒をおごってやった。

いまはもちろん、うまくいっても笑えるし、いかなくても笑えるし、そんな感じ。