「グイード・ミスタ」の人生観

JOJOの奇妙な冒険5部はイタリアのマフィアの話です。3部あたりからスタンド使いを倒していくという話になっているのでストーリー的に驚きというものはなくなっていくのですが、5部ではマフィア仲間が今までどのような少年時代を経てマフィアになったのかが語られるエピソードがあってストーリーの中のアクセントになっています。
5部主人公ジョルノ・ジョバーナの仲間にセックスピストルズというスタンドをもつグイード・ミスタというマフィアがいます。第54巻ではその「グイード・ミスタ」のエピソードとともに人生観が語られる一節があります。

『「グイード・ミスタ」の人生観は少年時代から「単純に生きる」というものであった。眠ることを楽しみ、朝日の中の木の枝の‥‥単純さは「愚直」と受け取られることもあるのだが、あれこれ複雑に考えることは「恐怖」を心の中に招くことなので良くないとミスタは考えていた』
という一節なのだが、これは僕にとって示唆を与えてくれる言葉でした。

物事について複雑に考えたとき、行動のスピードが大きく鈍る。決断のスピードも鈍るし、いろいろなことが楽しくなくなってくる。「単純に生きる」ということを額面通りに捉えすぎると誤解して、変に自分を正当化してしまいそうだが「単純に生きる」とは先を見据えながら目の前のことをクリアしていくということなのだと思う。

「単純に生きる」なんて言葉は他でも聞いたことがあるのだろうと思うのだけど、そのときどきでフィットするような言葉は何かを再確認させてくれるものだなと思う。