山田真哉さんの講演会

金曜日の19時からの『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』、『食い逃げされてもバイトは雇うな』、『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い』の著者である公認会計士山田真哉さんの講演会、遅れないようにと余裕たっぷりのはずが、大江戸線新宿駅がわからず、新宿西口駅まで歩いてしまい、ぎりぎりの到着になってしまった。
場所は東京タワーのまん前の機会振興会館、赤羽橋から小走りアンド競歩でなんとか間に合ったが、始まるときにはもう汗だくで講演が始まったらTシャツ一枚になった。

講演はというと、パワーポイントでの説明とクイズ形式でテンポよく進み、山田真哉さんの楽しい話で2時間という時間を忘れてしまう楽しい時間でした。
数学センス、会計センスのところでは、書籍にあった問題もあったので迷うことなく解けるものもあったのですが、新たに出された問題は完全には答えられなかったですねえ。
その問題はこんな感じです。

あなたはレンタカー屋さんを新たにオープンした。しかし、資金に余裕がなく自動車は20台しか用意できなかった。一方、近所には昔からレンタカー屋さんがあり、車も100台用意されている。対抗するには?

これには新車20台!と答えてしまったのだが、正解は新車率100%

もうひとつは、

夜は客単価5万円の高級料亭が、昼間は客単価1000円のランチを始めた。その理由は?

3つほど理由を書いたのだが、新規の客寄せと材料の再利用というのが僕が考えた理由で、現金収入(夜は高額だからカード払いが多い)というのは思いつかなかった。
このときにおっしゃられていた不定期高収入+定期低収入→「効率化」と「リスク低下」の組合せというのはなるほどなあと思った。
近々、焼肉屋のHP制作の話があるが、そのときにも非常に参考になる考え方だと思った。

最後は決算書の読み方だったが、数字を読むのではなくて数字を探す。
1.税引き後利益が予測なのに赤字→正直者か、よっぽどひどいのか
2.売上高に対して売掛金の割合が多すぎる→決算前に入った不定期高収入だったのか、回収ができていないのか
3.借入金(借入金+固定負債)からみた支払い利息→この利息でどこから借りたかが推測できる。
決算書の数字の山の中から鍵となる数字を見つけ出す。まるで探偵みたいですね。ほんと勉強になりました。

HP上でネタばらしされていたのが、

工業化 → 供給側有利 → 原材料・工賃等を基準に価格が形成 → 「お金=価値」

情報化 → 需要側有利 → 広告・他商品バランス等を基準に価格が形成 → 「お金≠価値」
       (消費者側)

上巻は「お金=価値」
下巻は「お金≠価値」だからバイトを雇うなは大間違いという話。感覚的に「お金≠価値」という感覚でやってきたから、逆に僕なんかは会計的な考えというのをひとつの視点として獲得する必要を改めて感じることができた、そんな講演会でした。